皆さん今日は!牧島です。
リリーズの稽古も始まって二週間。
1ページ1ページ、一言一言に、
丁寧に、丁寧に魂を吹き込んでいくような、
そんな稽古が日々繰り返されている毎日です。
僕は今回マルケリアヌスチームでリディアンヌという役に挑戦しています。
トリプルキャストで、セバスティアヌスでは海司さん、エリゴーヌでは堀川が
この役を担当。
キャスト表を初めて目にしたとき、王様二人に挟まれてびっくりした覚えがありま(笑)
前回の若手公演、Beatpopsの折、僕はポーという、かつて石飛さんが
演じていた役を演じていました。
その時、海司さんが稽古場に顔を出して下さったことがあって、
その時僕は正直に言いました。
「台本を読んでいても、台詞を口に出してみても、
トビさんだったらこうやるんだろうなってどうしても考えてしまう。
前作の映像は怖くて見れないです、絶対意識してしまう気がして」
その時海司さんはこう言ったのです。
「牧島がやるポーは、トビさんとは違う。
例え映像を見て、トビさんと同じことをしようとしたとしても、
牧島がやる以上同じにはならない。だから、どっちでも同じだよ。
見ても見なくても。
お前はただ、お前がベストだと思う芝居をすればいいんじゃない?」
そして、倉田さんも稽古の折、こんなふうに話してくれました。
「まっきーとトビちゃんは質が全然違うから、まっきーはまっきーの
ポーをやってくれたらいいの。
違って当たり前だし、まっきーにフィットするやり方で全然大丈夫」
お二人の話を聞いて、僕はフッと楽になりました。
相変わらずトビさんなら、というイメージは浮かんでしまうけど、
じゃあ僕はどうやりたいのか、とそこで切り替えることができるようになって。
たまに自分がトビさんっぽい言い回しになったりすると、
「お、ここちょっとトビさんぽいかも(笑)」
と、楽しめる余裕も出てきました。
そして、今回のリディアンヌ。
沢山の先輩方が演じてきて、
その上今回はトリプルキャスト。
でも、不思議とプレッシャーは感じませんでした。
「僕には僕のリディアンヌしかできないし、それでいい」
自然とそんな風に感じていたのです。
海司さんや堀川のリディアンヌの稽古を見ながら、自分との違いも違和感なく見れたし、
「あ、今の芝居いいなぁ、そっか、そういうやり方もできるのか」
と感じたら、自分もそれを試してみたり。試してみていいなと思えば取り入れて、
僕には合わないなと思ったらやめる。
そんなことも以前よりずっと楽にできるようになっている。
「お前がやる以上、同じにはならない。お前はお前がベストだと思う芝居をすればいい」
その言葉が、僕を自由にしてくれている。そんな気がしています。
他のキャストも勿論ですが、
今回の三人のリディアンヌ、本当に三者三様で、演じていて
本当に面白いなと感じています。
Liliesという一作品の公演。
でも、上演されるのはきっと、三つの異なる世界。
一つに出演し、
後の二つを観客として観ることができる。
僕にとっても、一粒で三度おいしい公演になりそうです(笑)